今回は、前回までの『家のトイレの快適な広さ【調査結果発表!!】(前編)0.5坪~0.75坪』、『家のトイレの快適な広さ(後編)1坪』の2回でご紹介しきれなかった、他のパターンのトイレをご紹介いたします。
【1.5坪・洋便器2・小便器1】・・・タタミ3枚分の広さ + (別な場所に)【0.5坪・洋便器1】・・・タタミ1枚分の広さ
<図9>
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こちらのトイレは、男5・女4の9人家族の社員の自宅のトイレです。
家族が多いと、時間が重なり混雑してしまうので、洋便器が全部で3台あります。
また、高齢の両親の部屋から直接トイレに行けるようになっていて、他の家族の出入口と2ヶ所の出入口があります。
こちらの家もそうですが、調査の結果、多世帯で同居している社員が多いので、家の中にトイレが2ヶ所ある家が多かったです。
中には、夫婦二人暮らしで、トイレが2ヶ所ある社員の家もありました。
その時の生活環境や家族の人数の変化で、今の状態がベストではない場合もあります。
【老後に向けて考慮しておくべきこと】
トイレは生活には欠かせない空間なので、今後の介護や車いすでの生活等も視野に入れて考えなければならない家庭もあると思います。
いくつか、調査してあげられたポイントをご紹介します。
・床の段差を無くする。
以前は、トイレの床をタイルにする家が多くありました。
掃除も、床に水を撒いて掃除したりするため、廊下とトイレの床にはどうしても10センチくらいの段差があります。
この段差が若い時には気になりませんが、年齢を重ねるとつまづきやすくなり、転倒してしまいます。
また、車いすや歩行器等を使用している方には通行を妨げてしまいます。
・手すりを取り付ける
こちらも、若い時には全く必要を感じませんが、高齢者の方には立ったり座ったりの動作をするときに必要になります。
勿論、弊社でも多数の手すりの取り付け工事をさせていただいており、後からでも取付は可能です。
意外と困るのは、手すりを取り付ける時にビスを留めたい位置に下地が無かったりすると、ちょうど良い場所につけられなかったりするので、新築やリフォームをする際には初めから検討しておきたいです。
・開口部を広くする
やはり、車いすや歩行器、介助等を視野に入れると入口は広い方が良いです。
・ドアよりも引戸にする
こちらも、開口部の広さと同様の理由で、出入りしにくいドアよりは、引戸にした方が良いです。
・車いすを使用する場合は、1坪くらいの広さだと余裕がある
『家のトイレの快適な広さ【調査結果発表!!】(前編)0.5坪~0.75坪』では、0.75坪でも開口部の位置を長手方向で引戸にすることによって、可能な広さだと紹介しました。
可能であれば、1坪以上の広さで間仕切りが無い状態が余裕があって良いと思います。
・汚れても掃除しやすいクッションフロアがおすすめ
床の材質は、木質のフロアーやタイルよりも防水性があり、掃除もしやすいクッションフロアにすれば良かったと言う意見が何人かありました。
木調やタイル調のデザインのものもありますし、他の色柄も豊富なので、他の居室とは違ったデザインの遊び心を取り入れても良いかもしれません。
今回、調査してみて更に疑問に感じたこともありました。
車いすでトイレまで入れた場合でも、果たしてその後自分で車いすから便座に乗り移ることができるのだろうか?
とか、足腰が不自由になった場合、腕力だけで手すりにつかまることができるだろうか?等・・・
実際に、自分が車いすに乗ってみて、トイレへの移動ができるのか等体験する機会があればやってみたいと思いました。
今後、車いすを用意して会社のトイレを使っての体験会などを実施してみたいと思います。
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